《症例》不妊・妊活 44歳女性(妊娠時)

不妊と鍼灸治療 鍼と灸とLLLTと

当室を受診されるまでの状況

初回時の年齢42歳 

結婚により2年前から妊活開始. 

はじめの一年間はタイミングを取っていたが、妊娠に至らなかった. 
その後,婦人科を受診して検査を卵管・子宮・ホルモン値などの検査を受けて,人工授精(AIH)を受けることに.ほぼ毎月チャレンジしているが,未だに一度も着床に至っていない. 

医師に体外受精などのART( Assisted Reproductive Technology:生殖補助医療)を勧められるが,夫婦共にそこまでは望まないという理由で人工授精と自力でタイミングをとることを継続することに.

尚,特に排卵障害ではないが,人工授精の周期には排卵誘発を目的にクロミッドを処方されている. 

少しでも,妊娠の確率を上げたいと考えて鍼灸を検討し始めたところ,友人から紹介されて当室で鍼灸治療を受けることに.

《不妊以外の症状》

腰痛・股関節痛・手足の冷え・疲れやすい・眼精疲労・肉親に緑内障が多い 

《初診時の舌・脈》 

淡舌白苔
脈沈細 

《施術内容》

施術内容は鍼灸,施術頻度は週に1回とする. 
置針法ちしんほう/陶器灸/箱灸/点灸 

《主に使用した経穴》

目窓/風池/肝兪/腎兪/関元兪/中膠/環跳/後環跳/居髎/太溪/三陰交/衝門/太陽/顖会/攅竹/百会/合谷/神闕/印堂 
(一度に全ての経穴を使用したのではなく,必要に応じて使用) 

基本的に腎陽が虚して寒証が生じているので,不妊症以外の(腰痛などの)症状も含めて改善を図る. 

《首尾》

一度の流産を経て一年半後,44歳時に妊娠し12周で施術を卒業. 
無事に出産. 
出産後,時々腰痛で来院することがある. 

備考

人工授精やタイミング法は,漫然と継続することなく一定期間で妊娠しない場合はステップアップするとうのがスタンダードな考え方だと思いますが,当事者夫婦にステップアップの意志がないので施術を継続した例です. 

BBT(基礎体温)を計測していたので拝見すると,当初は低温期と高温期の温度差は低めで,高温期の基礎体温も安定しないことが多かった.施術開始後5ヶ月くらいでクロミッドを服用しない周期のBBT(基礎体温)も改善した.
その後に流産を経て ➤ 妊娠卒業 という経過をたどる. 

腰痛や眼精疲労は良好な経過をたどるが,股関節(そけい部)の痛みについては無理をすると時々痛むことがあった. 

PVアクセスランキング にほんブログ村

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました