はじめに
「猛暑の時期には余り居なかったのに最近増えてきて…」という方がちらほらといらっしゃいます。
- 蚊が活発に活動する温度は20~30℃だそうで、35℃以上の猛暑日に活発には活動しない。
- 直射日光下では乾燥や熱で弱りやすく、日中の活動は減少する傾向がある。
- 猛暑で水たまりがすぐに蒸発してしまうと、ボウフラが育つ環境が失われ、発生数が減ることがある。
調べてみたところ、上のような傾向があるそうです。9月は少し涼しくなった事に加えて、前線の影響で雨が続いたことが影響しているのかもしれませんね。
蚊やブヨに刺されると薬を塗るのが一般的ですが、実はお灸が役立つことをご存じでしょうか?
今回は「虫刺されにお灸が効く理由」と「試す際のポイント」についてご紹介します。
なぜお灸が効くのか?
お灸は皮膚に温熱刺激を与えることで、血流を改善し、炎症やかゆみを鎮める働きがあります。
イメージとしては――
「血行を良くして、炎症物質を散らす」 という感覚です。
ポイントは次の4つです。
- 血流促進:刺された部位の滞った血流を整える
- 白血球の貪食作用:虫に刺された部位に集まり、異物を処理する働き
- 炎症反応を抑える:ヒスタミンによる腫れやかゆみが落ち着きやすい
- 自律神経を調整:熱刺激が体の防御反応を整える
薬と違って副作用はほとんどなく、体の自己回復力を引き出す方法といえます。
実践の仕方
- 刺された直後〜数時間以内が効果的
- 市販の「せんねん灸」など、ソフトタイプの台座灸を使用
- 虫刺され部位の近く、また虫刺され部位の近く、または少し離れた場所にすえます(基本的には直接のせません)。
- ただし、蚊に刺された直後でまだ赤みが出ていない場合は、患部に直接すえることで腫れやかゆみが抑制されることもあります。
注意)きゅう師が施術する場合には、蚊に刺された直後でまだ発赤(赤み)が出ていない状態であれば、患部(虫刺され部位)に直接据えることで腫れやかゆみが抑制されることがあります。
ただし、セルフケアとして行う場合には、発赤後に患部へ直接すえるのは避けた方がよいでしょう。火傷や色素沈着の原因になることがあるためです。
注意点
- 強い熱での使用は避ける(やけどの恐れがあります)
- 小児や皮膚が敏感な方は不向き
- 腫れや痛みが強い場合、または全身に症状が出ている場合は医療機関へ
あくまで「応急処置の一つ」として取り入れるのがおすすめです。
まとめ
虫刺されに「お灸」というと意外かもしれませんが、古くから用いられてきた自然療法の一つです。薬と併用したり、日常の知恵として覚えておくと便利です。
もし「お灸をしてみたいけれど不安」という方は、ぜひ鍼灸師にご相談ください。あなたの体質や皮膚の状態に合わせて、安全にセルフケアを取り入れる方法をお伝えできます。