点灸で面倒なことって?
点灸は嘗て家庭内において,あるいはセルフケアとして広く行われていました.台座灸や温筒灸などの温灸は現在でも行われているようですが,セルフケアとしての点灸はほとんど耳にすることは無くなりました.わたくしのクライアントでも興味を示す方は若干いますが,継続される方はいないようです.
では,点灸の何が問題なのかと考えてみると,やはり艾を撚ることが難しいからかもしれません.点灸を心地よく行うためには,艾を撚る堅さや大きさが好みに応じて一定に撚ることが出来なければなりません.自分が若い頃は微妙な捻り加減が難しくて苦労していたので,クライアントさんらも同様であろうことは想像に難くありません.
艾の捻りをサポートする商品として以前は切艾という商品が販売されていました.今でも手に入るのか?と疑問に思い検索してみたところ,ありました切艾と散艾.折角ですので紹介しておこうと思います.
切艾(点灸用)
何故わざわざ点灸用と書いたかと言えば,おそらく灸頭針用のロール状の艾にも切艾と記されていたからです.自分は老眼が激しく鍼柄が樹脂の色つきの鍼を使用しないと抜針の確認が難しく,ステンレス製の鍼柄が必要な灸頭針は全く行っていません.このため灸頭針用艾の事情は分かりかねます.ですから,あえて切艾(点灸用)とここでは整理しておきます.
写真はそれぞれ二つの商品とその艾の状態です.それぞれに適度な米粒大ほどの大きさに成形されていますので自分で艾を撚る必要はありません.
紫雲膏を塗った状態の灸点紙において据えてください.点灸の据え方は以下をご参照ください.
散艾
これは点灸用の艾を薄いシート状にしたものです.
散艾はどうしても自分で撚りたい人向けの艾でしょうか.少量ずつ手にとって撚ると使いやすいかと思います.