『孤独のハイウェイ:Deliver Me from Nowhere』を観て

好きなこと

昨夜、11月14日(金)、「孤独のハイウェイ」を観てきました。映画は好きなので映画館にはよく足を運びますが、公開初日に映画を観るのは久しぶりすぎて記憶に御座いません。

ブルース・スプリングスティーンの半生を描いた『孤独のハイウェイ:Deliver Me from Nowhere』は、少年期のトラウマや長年抱えてきた葛藤と向き合いながら、いかにして彼が偉大な音楽を生み出してきたのかを静かに描き出す作品でした。精神的な病に追い込まれ、自分自身の闇と向き合い続けた創作の過程は壮絶でありながら、どこか人間的な温かさも感じさせます。

しかし“孤独”という邦題とは裏腹に、彼は決してひとりではありませんでした。本当は孤独ではないのに、孤独だと思い込んでしまう――そこにこの病の本質があるのかもしれません。実際、スプリングスティーンのそばには、彼を理解しようと寄り添い、支え続けた人々がいました。その存在が、彼の音楽を救い、彼自身を支えていたように感じます。この点では、原題の『Deliver Me from Nowhere』の方がピンと来るように感じましたが。

昨今、うつ病や精神的な不調を抱える人が増える中で、この映画は一般の私たちが“理解する側”になるための小さな手がかりにもなる作品だと思いました。苦しみの背景や孤独感の質、そして支えがあることの大切さを、静かに教えてくれる映画です。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました